Netflix『全裸監督』第2話3話あらすじ感想ネタバレ:ビニ本が映像に移り変わるとき
エロには脳を刺激するストーリーが必要なんだよ。
昭和を代表するエロの帝王の壮絶な人生をNetflixが映像化。山田孝之を主演に迎え、地上波では実現不可能な性的描写を出し惜しみなく大胆に描く!
各話のあらすじと感想はこちら
第2話&3話を観てみよう。
サクッとあらすじ
これを知ったとおるは、ビニ本(現代でいうエロ本)を大量に仕入れ、北大神田書店を買収し、本格的にビ二本のビジネスに乗り出す。
原価が1000円もしない薄っぺらい本に、北海道中の男が殺到し、1万5000年で売られ、バカ儲けをする。
ビニ本の帝王とまで言われるようになり、警察には賄賂を渡して事を穏便に済ます。
「こぐまのウーファの落し物」の絵本の中に、聖徳太子(当時の日本円10000円)の札束を包み、賄賂として渡す。その結果なんの障害もなく、北海道中に勢力を伸ばすようになる。
世の中の男たちは新感覚のエロ本に熱中し、書店に人が並ぶようになる。
女性の隠部にはモザイクがかけられ、男子学生の間ではマーガリン、バター、マヨネーズだとそのモザイクが消せるらしいという噂が流れ、みんなで必死にモザイクを消そうと奮闘する絵図、まさにバカらしいw
急激に組織がデカくなり、警察すらも何も言えない状況になると、ついにその悲惨的な現状が東京に流れ始める。
その風の噂を聞いた警視庁の武井(リリー・フランキー)はとおるを追うようになる。わいせつ罪に当たるとして北海道を追われたとおるは逃走を余儀なくされるが‥
北海道を追われたとおるは典子という女性の家に居座ることになる。
北海道から離れてひと時がたったある日、久しぶりに部下に北海道に帰るよう頼まれたので、いざ戻ってみると、たくさんの警官が彼を待っていた。
部下の裏切りにより、警察に捕まったとおるとトシは、服役を終え、出所するとその反省がまるでみられない。さらに新しい波がきた!と、1984年東京に移り住む。
歌舞伎町の古ガレージを借り、新たなビジネスを展開しはじめるとおるたち。
警察たちが目を光らせる中、ポセイドン企画(クリスタル映像という実在した会社のドラマ用の架空の名前)というライバル会社が立ちはだかる。
銀行にアダルトビデオを撮るから融資をしてくれと、頼みこむが、印象が悪いという理由で突き返される。
この世で一番人気なジャンルはポルノだぞ?
とビジネスとして謎の自信を掲げるとおるは、映画のように壮大な爆撃シーンやドラマがある物語調のポルノを本気でロケを敢行し、撮影する。
精液は偽物、性器は前貼りで隠して擬似半分で撮影する。高校球児が足を壊し、選手生命が絶たれ、絶望する最中に、高校球児のマネージャー天使が現れ、みたいな脚本を自ら執筆し、監督する。
はい、カット!素晴らしい!美しい!と何度も連呼し、本物の映画を撮っているかのような威勢と本気度が感じられるが‥
現実はそんなに甘いものではなかったのだ。
感想
時代がエロ本から、映像に映る1980年代を舞台に、エロ師たちも時代に乗り遅れないようアダルトビデオ界へ続々と参入しはじめる。
村西とおるも例外ではなく、自らの信念と強い思いを胸に秘め、アダルトビデオを撮影しはじめるのだった。
黒澤明映を尊敬する画監督志望の助手(柄本時生)が入ってきたり、本格的に撮影チームが始動する。
黒澤明を夢みる少年の好みからすると180度かけ離れてるが、そんなプッと笑える箇所も多々登場する。
日本が高度成長期に裏の世界でも、人生をかけて性へ挑む男の世界がはじめてスポットライトを浴びはじめる。
これまで(現代でも)性は恥じらいの文化である風潮が日本にはこびり付いており、中々彼らの葛藤と成功は光を浴びてこなかった。
写真だったエロ文化も技術の発展とともに、進化し、エロ師たちは必死な思いで研究し、より良質なものを映像で表現しようとする。
本編に画家エドゥアール・マネの代表作品『オランピア』が登場したとき、僕はこのドラマを冷やかしの目で見るのはやめようと決心した。
マネは、まだ印象派(モネやルノワールの時代)が受け入れられていないときのパリ出身の画家だ。彼の絵は女性が淫らな全裸でこちらを向いている絵など、当時のパリの人たちからは大バッシングを受けた。
「そんな淫らな絵はけしからん!」と罵声を浴びせされ、全く受けいられなかった。だが、今や世界中から時代を代表する画家として受け入れられている。
芸術とはそんなものだ。
つまり、このエロ師をほとんどの人はしょーもないスケベな人間としか、今でも思われていないだろうが、彼らは本気でエロを突き止め、表現していようとしたのかもしれない。
名画から構図や配置を研究し、アダルトビデオの制作に命をかける。そんなドラマはまだ始まったばかりである。
第4話5話のあらすじ感想はこちら
びぇ!