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アメリカ在住大学生が映画を語るブログ

映画「君の膵臓をたべたい」の感想:少女がみた世界と、みれなかった世界

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東宝映画

"人気漫画をついに映画化!"

"平凡な高校生きらりと"

"学校1イケメン高校生まさるの切なくて"

"儚い恋愛ドラマ!!!"

 

最近はこんなんばっかりだ。

街を歩いてるとそんな広告ばかりが目に止まる。

漫画や小説を原作に、夢の映画化!なんて謳い文句から、主演がいま波に乗ってるモデルあがりの女優さんと、若手イケメン俳優が選ばれる。

しょうもない恋愛を繰り広げて、最後は感動のゴールイン!はぁ~楽しかった!と。

もうそんなのこりごりだよ。

 

あらすじとキャスト

そんな鉄板ネタを引っさげてご登場されるのが、映画「君の膵臓をたべたい」だ。

きちんと人気小説が原作とし、可愛らしい17歳渡辺美波がヒロインを演じ、イケメン若手俳優北村匠海が主人公を演じた。

ざっくりとしたあらすじは、素朴で口数の少ない男子高校生と膵臓の病気で余命があと僅かしかない女子高校生の感動の物語。

予告編だけを観ると、残り人生僅かの可愛い女子高校生と男子高校生の感動ラブストーリーだと思っていたが、全く違うものだったのだ。

高校生時代を渡辺美波と北村匠が演じ、時が経った現在を小栗旬と北川景子が演じる。次世代を飾る若手俳優に、日本を代表する大スターの共演が見もの。

 

筆者がまだ中学高校生のときは、小栗旬も北川景子も恋愛映画でヒロインを張るほど、国民的な若手スターであったが、久しぶりに日本の恋愛映画を見て、時代は変わったのかと思ってしまう。

恋愛映画の題材で、病気関連を非常に多い。

盛んな若い頃に病気かかり、一瞬にしてお先真っ暗な人生だったところ、恋を味わい、生きる意味を噛みしめる。

先の見えず、明日もわからない感情に観客は共感し、急遽としてふたりの世界観の中に観客がどっぷりと入り込む。

そんな病気にかかった少女ほど映画やドラマでは、元気に振る舞い、みんなから人気な色気を兼ね備える。

実際に高校生なんかのときに癌にかかったら、そんなに元気によくいられるなと尊敬するくらい元気がいい。

 

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ウブさの残るふたり

次に寡黙な男子高校生。

いわゆるインキャ代表。

けどインキャなくせにこんなにイケメンなんていねーぞ?

といつも心の中でつっこんでしまうが、今回も寡黙で読書好きな高校はイケメン。

そして、彼が大人になると小栗旬。

"いや、ちょっと無理があるだろ、"

"おい!"

と声を出さずにはいられないが、映画とはそういうものと振り切ってみないとそろそろ叩かれる気がするのでこの辺で。

 

男の届かぬ願い

ヒロインは病気に襲われるも必死に生きる陽気な女の子で、主人公は寡黙なインキャイケメン君。

そんなものすごく嫌いな設定で始まるも、終わった後、"ええやん?"と思ってしまったところ自分がザコいんすよね

やっぱり小栗旬の安定感と我ら世代のマドンナ北川景子が出てくると全てよく思えてしまう。でも予想外だったのが、ヒロインを演じたふたりが予想外の感動。

 

これまで出てきたありきたりな恋愛映画を主演する俳優さんたちは単なるカッコいいorジャニーズ系だった。

同じような人たちがおなじような設定のもとつまらない恋愛を繰り広げるが、本作はそうはいかなかったのが好感が持てる。

渡辺美波は17歳とは思えない色気と彼女の笑顔は嫌なことを忘れさせてくれるような魔力がある。

 

はじめ見たとき、なんだ、この性格悪そうな女はと正直思ってしまったが、見ていくうちにその魅力に溶け込まれるようだった。

高校生にしては、肝が据わりすぎてるような気もするが、北村匠の透明感となぜか掴めない未知領域感。

本作のヒロインは絶妙バランスのとれたふたりがお互い干渉せず、オーラを表現できていて、とても波長が合っていた。

謎の別ベクトルの魔力に取り込まれて、しんみりと心に訴えかける何かがあった。

この映画を恋愛映画と呼べるのか?と若干疑問が残る映画であったが、ゴリゴリな恋愛映画じゃないから、僕は個人的に気に入ったのかもしれない。

びぇ!

 

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