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映画「クリード 炎の宿敵」 感想ネタバレなし:伝説の戦いがいま息子たちへ引き継がれる!

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©MGM

こんちくわ!Shygonです!

今回はボクシング映画クリードの続編

「クリード 炎の宿敵」

について熱く語りたいと思います。

2018年に公開された本作は2016年に公開された「クリード」の続編です。「クリード」は伝説のボクシングロッキーの宿敵アポロ・クリードの息子アドニスがボクシングの世界で生きる様を描いた熱い映画です。

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サクッとあらすじ

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前作でロッキーの教えのもと見事にチャンピオンに輝いたアドニスは平穏な日々を暮らしていた。

ついに妻となったビアンカも歌手として大成功を収める中、彼にとって最大の宿敵が現れる。

かつて父親アポロをリング上で葬ったロシアのボクサー イワン・ドラゴの息子からの挑戦状だった。

30年以上前にロッキーが完全アウェイの中、父親アポロのかたきをとり、完結していたと思われていたストーリーがいま息子同士の戦いとしていま蘇る!

 

伝説が息子たちへ受け継がれる

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©MGM

1976年に公開された「ロッキー」は当時無名だったシルベスター・スタローンをスターダムにのし上げ、同年のアカデミー賞まで総ナメにした伝説のボクシング映画です。いまだに世界中から愛されるロッキーシリーズは計6作作られ完結したと思われていました。

 

2016年に突如終わったと思われていたプロジェクトが動き始めたのです。最大のライバル アポロ・クリードの息子を主人公にロッキーがトレーナーとして一流ボクサーに育て上げる様子を描いた「クリード」は伝説のシリーズを10年ぶりに復活させました。

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©MGM

 2018年に公開された本作は、1985年に公開された「ロッキー 炎の友情」の直接的な続編としても位置付けられ、伝説がいま息子たちへ受け継がれるのです。

父親アポロはソ連のボクサー イワン・ドラゴに強烈なパンチをくらい、リング上でそのまま帰らぬ人となってしまいました。

そのかたきをうつためロッキーは再び立ち上がり、完全アウェイなソ連でついにドラゴに打ち勝ちました。

それから30年以上の月日が経ち、ドラゴの息子ヴィクターとアポロの息子アドニスの戦いの火蓋がいま切られる!

 

リング外のはなし

2016年公開のクリードではスタローンは当時無名であったライアン・クーグラー監督に口説かれ、10年ぶりにロッキー シリーズの新作を製作しました。

そして、本作では無名のスティーブン・ケープル・Jr 監督を大抜擢し、アドニスのその後を描きました。

 

スタローンという人間は本当に寛容で若い世代にいつも機会を与え大成功してきた人です。クリードで脚光を浴び、「ブラックパンサー」では黒人監督初の快挙を成し遂げました。

毎作同様スタローンが脚本製作を兼ね、アドニスをセコンドとして支えるロッキーを演じました。

ロッキーとして大成功を納めたスタローンは若い世代に機会を与える、まるでミッキーみたく。

 

あらすじとネタバレ

ここからはネタバレが含まれます。

ソ連での一戦後、国をかけて戦った両者の代償はとても大きいものでした。ロッキーに敗亡を期したドラゴは妻に逃げられ、国までを追われウクライナでひっそりと暮らしていたのでした。

唯一の希望のひとり息子のヴィクターを立派なボクサーにするためトレーニングに励む日々を過ごしていた。

ロッキーに敗北したことで全てを失ったドラゴは再び這い上がるためアドニスへ挑戦状を送りつけました。

すでにチャンピオンであったアドニスはそれを受けようと決心しますが、ロッキーはそれに大反対するのでした。

ロッキー抜きの勝負に挑んだアドニスでしたが、息子ヴィクターの圧倒的な強さを前にボコボコにやられ病院送りにされるほど無残な戦いをしました。

再びリングに上がり、チャンプとして再び返り咲くためにロッキーをセコンドとして共に戦う決心をしたのです。

チャンプになるという期待から自分自身に恐れを抱いていたアドニスは激しい練習から克服し、ドラゴを打ち崩したのでした。

 

ボクサーと父親としての側面

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というのがざっくりしたストーリーだったのですが、本作ではボクサーとして父親としてという両方の側面から描かれます。

ボクサーとしてチャンプになったアドニスはまわりからの評価や期待が重圧となった自分にのしかかり恐れを抱いていたのでした。

さらに父親を殺したボクサーの息子からの挑戦に勝ちたいという気持ちだけが全面的に押し出され恐怖の狭間にいました。

 

父親として妻となったビアンカに子供が生まれ、はじめて父親になるという恐怖がアドニスを同時に襲います。

ハンディーキャップをもった子供として生まれてきたひとり娘を育て上げる父親像とチャンプとして活躍するボクサー像の側面を描いた本作はただのボクシング映画ではないということです。

 

さらにこの複雑な心境に追われているのはアドニスだけではありませんでした。ロッキーはもう引退しましたが、セコンドとしてアドニスを支えなければならないのです。そして、長く疎遠になっていた息子と再び向き合おうと決心するのです。

主人公アドニス・クリードはボクシングを通じて、ボクサーとしての誇り、父親になるという責任を負い、ロッキーはもうボクサーとしては引退したものの父親として距離をとっていた息子と再び向き合おうする強い覚悟を垣間見れる映画だったのです。

ボクシング映画として、ただただ男同士の熱い戦いを描くだけではなく、父親としての側面などリングの外からも熱い男の友情を描く本作は最高に素晴らしい続編でした。

びぇ!

 

 

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