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映画「トリプルフロンティア」感想ネタバレなし:5人の男が大金のため南米のジャングルへ

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Netflix

こんちくわ!Shygonです!

今回はアクションスリラー映画

トリプルフロンティア

について熱く語りたいと思います!

2019年に製作された本作は、5人の退役した軍人が南米に麻薬集団が隠し持つ大金を盗みだそうとするスリラー。

Netflixが世界配信し、ベン・アフレック、オスカー・アイザックやチャーリー・ハナムなどのイケメン俳優たちがドラックカルテルの中で死闘を繰り広げる。

 

あらすじは

麻薬王から大金を奪う強盗計画を企てた5人の元特殊部隊の兵士たち。だが、この強奪が不測の事態に襲われるサバイバルバトルに変わるとき、彼らのきずなが試される。 

(Netflixより引用)

 

製作陣とキャスト

 独特の世界観を作り上げる監督

「マージンコール」「オールイズロスト」など独特な作品で知られるJ・C・チャンダーが監督を務めました。

「オールイズロスト」「老人と銃」の名優ロバートレッド・フォードひとりしか出演せず、そのうえほとんど会話がなく話題になりました。

そんな唯一無二の感性を持ったチャンダー監督が今回描くのはドラックカルテルに眠る大金を強奪する映画だ。

 スター俳優の大集結

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Netflix

誰でも知るようなスター俳優が本作ではずらり。ジャングルの中でムキムキな男児がランボーのように暴れまわる。

ただひとりじゃなくて、5人のスーパーマンが泥沼の中を駆けずりまわる。彼らが戦う戦場には、命の尊さなどハナから存在せず、人がアリンコのようにバタバタと死んでゆく世界。

 トム・デイビィス

優れた偵察者。退役後は家を売る不動産屋で働くも全く結果を出せないでいる。チームのリーダー。

ベン・アフレックが演じます。バッドマン役や「アルゴ」で知られる。最近はアルコール依存症が再発し、治療に専念している。

    サンディエゴ・ガルシア

17年麻薬王ロレアを捕まえようとするも失敗。退役後に豊かな暮らしをするため、金庫強盗を企む。本作の主人公。

オスカー・アイザックが演じます。「スターウォーズ」でポー・ダメロンを演じたり、「永遠の門ゴッホの見た未来」ではゴーギャンを演じる。個性派俳優。

本作では、スペイン語を流暢に話すシーンが出てくるが、オスカーはインタビューで、全編スペイン語が良かったと漏らしていた。

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のほかにも、「マットバウンド」のギャレッド・ヘドランドやチャーリー・ハナムらが出演。さらに「ゲームオブスローンズ」「キングスマン2」で知られるペドロ・パスカルもスペイン語を話していた。

 

ジャルグルでの宝探しは簡単ではない

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Netflix

土砂降りの中、ジャングルの中、男たちは自らの欲求のため危険を犯す。

映画やドラマを見るたびに、南米のドラックカルテルの脅威を知らされる。もうあそこでは僕らが知る常識など通じないし、人間の欲の塊を真正面から見つめる感覚になってしまう。

残酷で冷酷な人間は、金に目がくらみ豹変する。これまで幾度もそんな人間たちが描かれた作品を見てきたが、本作はその中でも際立って目立つ何かがある。

 

楽を務めたDiasterpeaceはテクノポップから派生したチップチューンを取り入れた独特のテンポが耳に残る。

他にも2015年の映画「イット フォローズ」であの不気味な音で新感覚のホラー映画をヒットさせた立役者も彼だ。

心臓をバクバクさせながら、次の展開を見守るスリルなシーンに目を離せないアクションシーン。

アクションスリラー映画なら絶対兼ね備えるべき映画の魅力が本作には散りばめられている。

 

"戦士になる代償とは"

退役した軍教官が発したこの言葉から本作ははじまる。主人公のサンディエゴは17年も南米に赴任し、麻薬王を捉えようと奮闘していた。

はじめは遠く離れた愛国のため、国のためと闘志を燃やし、危険をかえりみず、ミッションをこなした。

だが、時間ともに信じたくないものが真実としてずっしりサンディエゴの心にのしかかる。

仲間として苦楽をともにしていた同僚は賄賂を受け取るようになり、警察としての機能が全く働かない。

 

ドラックディーラーたちを一斉に挙げるも、出てくるのは彼らが消えたあとの抜け殻状態の基地であり、そんな討伐作戦など形式上だった。

国のために命を捧げることに、誇りを持っていたサンディエゴの気持ちは徐々に消えていく。

ある若い女性の情報をもとに、麻薬王が隠し持つ金庫を奪い出そうとアメリカを代表するエキスパートをかき集め、私欲のために命かけの強盗作戦を立てた。

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Netflix

作が他のドラック関連の映画とは一味違うところは、強盗後の彼らの気持ちの変化を忠実に描くところだろう。

アクションスリラー映画で、ドラックカルテルが絡んでくると、人をアリンコのように虐殺する明らかに敵役のドラック集団と、それを討伐する警察の善人役と、きっぱり別れる。

さらに、両者が繰り広げるイタチごっこのような頭脳線とド派手なアクションシーンがそれ関連の映画の見所となってくる。

 

だ本作は、一番の見所とされるアクションシーンと頭脳線がいとも簡単に終わってしまう。そこからはその奪ったお金をどう持ち帰るのかや、倫理的問題にまで最終的に発展する。

おそらくドラック系や強盗映画では、ここまで見所をずさんにして、その後の心情の描写に全力を注いだ映画は初ではないだろうか。

それほど一番の見せ場とスパッと切り、人間ドラマにスイッチしているのだ。

 

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Netflix

作を一言でまとめると、"初心を忘れるなよ"となる。

事前の見積もりより何十倍ものお金を強奪することに成功したものの、お金が重すぎてヘリコプターがそれに耐えきれず墜落する。

人間は強欲だ。75億円ほどあると思われていた額が、実際に家に突入してみるとその3倍ほどの額が眠っていることがわかった。

そんな巨額を持ち帰れないとわかっていても、欲が人間を悪い方向につき起こす。

 

観る前に知らされていた情報だけだと、ムキムキ男たちが華麗に敵をなぎ倒し、お金を強奪する映画だと思っていた。

でも本当の敵は麻薬王なんかではなくて、自分自身に眠る欲情だったんだと。

たかが紙切れの存在で、人間は意味もなく人を殺し、それを守るために突然豹変する。たまには人間浮き上がってしまうときはある。でもそんなときほど初心を忘れずに行動しろよ。

そんなことをベンは言っているような気がする。

びぇ! 

 

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