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アメリカ在住大学生が映画を語るブログ

映画「デッドプール」 感想ネタバレ: 史上最低最悪のヒーロー映画が世界中で大ヒットした理由とは

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©2018 20th Century Fox

こんちくわ!Shygonです!

今回は2016年6月に公開されるとR18指定というヒーロー映画の中では異例ながらR指定の歴代興行収入を更新するという快挙に成し遂げた
デッドプール
を熱く解説します!

 

2016年に公開された本作は最終興行収入が異例の800億円を突破するなど世界中でサプライズヒットしました。過激な描写や性的な表現が多いことからR-指定での公開での歴代興行収入を塗り替えるなど、歴史的な大ヒットを記録したのです。

2018年に本作の続編「デッドプール2」 が製作され、R18映画で史上最も売れた映画となりました。

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デッドプールの製作背景

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©2018 20th Century Fox

2016年夏、いままでのヒーロー映画の枠組みをぶち壊し、ヒーロー映画の常識を塗り替えた映画が公開されたのです。

その年の話題を全てかっさらい映画界に衝撃をも与えたデッドプールはある一人の落ちぶれた俳優のあるアイディアから生まれたのです。

 

主演のライアン・レイノルズは製作にも携わり、彼の全てが今作デッドプールには詰まっているのです。

2006年にはフォーブスの世界一セクシーな俳優に選ばれた見事エリートコースで人気になっていくと思われていました。

しかし、「グリーン・ランタン」というヒーロー映画に大抜擢されるもこれまでにない大失敗をするのです。

それを機に彼は事実上映画界から干されるようになっていきました。そんな最中背水の陣で絞り出した最後の策が見事に功を成したのです。

そんな背景からこのデッドプールは出来上がっていたのです。

 

新たなヒーロー映画

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©2018 20th Century Fox

 史上初のR18指定の映画

この映画はヒーロー映画です。でも僕はこのことに首をどうしても傾げてしまいます。なぜなら僕らの思うヒーロー映画とは正反対だからです。

正義の味方として悪者を成敗し平和な世の中を作るのがヒーロー映画で、子供の憧れの存在なはずです。

ですが子供の憧れの的を扱ったヒーローの映画のはずが今作はR18指定なのです。子供がまず見れないという映画で儲けるつもりあるのかと言いたくなります。

 独特な映画の世界観

俳優はもちろん全ての人間がそのヒーロー映画の世界観に入り込むためなりきる必要があります。

が、しかし本作では劇中にヒーローを演じる俳優の名前を連呼したりするのです。これは映画として絶対やってはいけない禁じ手の一種ですが、そんなのお構いなしと行った様子です。

 第四の壁を破る

最後に第4の壁を破るということです。これは専門的な言葉のようですが、第1がスクリーンの奥。

第2.3の壁がスクリーンからはみ出る左右のことです。映画というものはその3つの方向をうまく活用して観客を楽しませるものです。

そして映画として収まるように観客の方をみて喋りかけるということは断固同断です。この映画はこの第四の壁、つまり観客方向に話しかけるという映画の禁じ手をバンバンやりまくってます。

 

以上の3つから本作デッドプールは一番素直に映画を作らなければいけないヒーロー映画でルールを破りまくっているというところが最大の特徴です。

 

笑えなすぎるブラッグジョークの嵐

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©2018 20th Century Fox

ここまで読んでいただけるといかにこの映画が異色かということがお分かりでしょうが、これだけでは本作の魅力を話したうちに入りません。

本作最大の魅力は本編通じてひたすらジョーク言いまくります。というかそれしか言いません。

それも結構ブラックなのです。日本では絶対ありえないようなラインのジョークをバンバン入れてきます。

 

が、しかし本作のジョークは非常に巧妙にできています。

上記に記したように主演ライアン・レイノルズの人生を全てさらけ出し、自分のことをただひたすらイジくり回しているような感じです。なので日本の人たちは彼のことについてのジョークは非常にわかりにくいと思いますので、

  • グリーンランタンで大抜擢されたけど大失敗
  • 世界一セクシーな男に選ばれた
  • X-MENの一員である

ぐらいのことを頭に入れておいたほうがいいかと思います。マーベル原作のデッドプールはX-MENの一員として描かれるのですが、X-MEN関係のギャグはよく出てきます。

例えば、ウルヴァリンを演じてるヒュー・ジャックマンや、プロフェッサーXを演じているジェームズマカヴォイとパトリックシテュワート(時系列が違う映画のために2人が同じ役を演じている)などが名指しでイジられます。捨て身の覚悟でライアンレイノルズは本作の撮影に臨んだようなので、

 

自身の過去やヒーロー「デッドプール」の目線からイジリにイジリを重ねたジョークを言いたい放題言いまくっているのが本作です。

 

暴力描写とエロ描写の連続

これまたヒーロー映画の非常識を貫きます。ヒーロー映画は子供たちの憧れとして常にあるべきですが、そんな人物が率先して人を切りまくり、殺しまくるのです。

そして恋人との情熱的なエッチをカメラはひたすらおいます。そんなヒーローもはやヒーローの何者でもありません。単なる最低男です。

 

以上のことからデッドプールは完全にヒーロー映画の裏をかき、従来のヒーロー像を率先してぶち壊したのです。なのでデッドプールは大人のヒーローとでも言いましょうか

いままでいい意味でも綺麗な表面だけを見ていた大人たちはそんなヒーロー映画に飽きていたのです。そんなつまらない状況の最中に本作が世の中に封切られたのです。

確かなことはデッドプールはいままで数多くのヒーロー映画が観客を沸かしてきた中で本作はヒーローの常識を変えた一本なのです。 

びぇ!