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アメリカ在住大学生が映画を語るブログ

映画 「バリーシール アメリカをはめた男」 感想ネタバレ:実在したCIAのパイロットの裏の顔は実は麻薬の運び人!?

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©Universal Pictures

こんちくわ!Shygonです!

今回はトム・クルーズ主演の新作

「バリーシール アメリカをはめた男」

を熱く語っていきたいと思います!

2017年に製作された本作はトム・クルーズ主演作で、実在のCIA職員ながら、裏では麻薬の運び屋として大金を稼ぎだす、実在した凄腕パイロットの伝記映画です。


サクッとあらすじ

実在のCIA職員ながら、裏では麻薬の運び屋として大金を稼ぎだす、実在した凄腕パイロットであったバリーシールを主人公に彼の壮絶な人生が描かれます。

時は1980年代前後、コロンビアから巨大な連絡網を武器に麻薬をアメリカへ大量にバラまいていた史上最悪の麻薬王パブロ・エスコバルへの対処に悩んでいたアメリカはCIAをはじめ様々な秘密機関が彼の対処のため動いていました。

 

そんな頃ある民間会社でパイロットとして優秀な成績を上げていたバリー・シールの輝かしい能力を買われ、CIA職員として飛行機を操縦しながら敵のアジトの上空写真を撮る仕事の依頼を受けました。

それを快諾し、順調に仕事をこなしていたある時、燃料補修のため降り立った場所で彼の人生の転機を迎えるのです。
それは時の人、パブロエスコバルの麻薬を空輸するという仕事でした。破格の価格に目がくらみ、それを引き受けます。しかし、それは同時に彼の人生を破滅した原因でもあったのです。

 

製作背景

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©Universal Pictures

主演のトム・クルーズはもう知らない人はいないですね。

「ミッション・インポッシブル」シリーズで有名なアクション俳優で50歳超えても現行でアクションをひとりでこなすもはやバカ天才です。本作でも彼のアクションや顔芸がふんだんに楽しめますよ

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彼のことを捜査する捜査員を演じたのがドーナル・グリーソンです。彼は若いながら「ハリーポッター」のウィーズリー家の一員として、そしてスターウォーズ7,8にも出演するなど、今注目株の俳優です。

彼の父親も端役を堅実にこなす名優として知られています。他にも保安官を演じだのがジェシー・プレモンスです。彼はあの大ヒットテレビシリーズ「ブレイキング・バッド」にも少し登場します。

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監督を務めたのがダグリーマンです。

彼は「ボーン」シリーズで製作を務めていた人で、ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーが出会いその後結婚することになった「Mr&Mrsスミス」や過去に何度も戻る異色のアクション映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」などを監督してきました。

 

バリーの壮絶な人生を読み解く 

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©Universal Pictures

本作「バリーシール アメリカをはめた男」では日常から自分の行動や思うことを逐一録画していた彼のビデオで物語が進行していくのです。

彼の職業柄、家族総移動が多く、その度に撮ったビデオが映画の進行の手助けとして登場させます。

実話がもととなっていたので、その時期に世界で何が起こっていたのかを当時の映像とともに振り返ることができる映画なのですが、それは同時にドキュメンタリーとしてもこの映画を楽しむことができるのです。

 

そして、笑えるジョークがまた奇妙なんです。

数あるうちの一つをご紹介しようと思いますバリーが麻薬の運び屋として暗躍していたのですが、ついに警察に身元が割れ、それを感づいた彼は自分の倉庫から逃げようとします。

 

、それはもう遅く警察が到着します。「手を挙げろ!」という声が聞こえると同時にスポットライトがともります。しかし、別のところから同じ声が聞こえてくるのです、それも一回や2回ではないのです。

結局同時刻にFBI、CIA、DEAはじめアメリカの諜報機関が彼を捕まえようとやってきたのです。それを描く際、どうしても笑ってしまうのです。

あんなに笑えるシュールな逮捕現場をコメディ調に描く様はなぜかクスッと笑ってしまいます。

 字幕が映画を語る

彼が麻薬の運び人として世界最大の麻薬帝国を築いていたパブロ・エスコバルの下で働いていましたが、彼の拠点が南米コロンビアなので、スペイン語で意思疎通をしないといけない状況が自然に増えていきます。

 

でもアメリカ人のバリーシールはスペイン語なんて話すことができません。なので本作でもスペイン語で誰かが話していようと字幕がないのです。徐々に話せるようになると、字幕も徐々につき始めるのです。

 

日本で公開されたときに字幕がどうなるのかはわかりませんが、アメリカでこの映画をみるからこそ感じる言語の壁も、この映画からは読み取ることができるのです。

 

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©Universal Pictures

結局バリー・シールはアメリカに捕まり、パブロ逮捕を手助けすることで、自由の身になるのですが、裏切り者を決して許さないパブロの手によって命を落とします。

パブロに手を貸した人間はバリーシールを含めてほとんどの人間が虐殺されています。

本作では麻薬カルテルがどのような経緯でアメリカに影響し、勢いをつけていたかの説明がまるでなく、ただバリー・シールという人物のみにフォーカスを当てて描かれていました。

彼のジェットコースターのような人生こそが麻薬カルテルの恐ろしさを完成つ的に色濃く描いていてとても興味深い映画でした。 

びぇ!

 

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映画 「キングスマン:ゴールデン・サークル」 感想ネタバレ:残虐でクールな英国紳士 今度は世界規模で暴れるぞ

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©20th Century Fox

こんちくわ!Shygonです!

今回は大人気シリーズの続編「キングスマン:ゴールデンサークル」について語りたいと思います。

2014年に前作キングスマンが公開されるとイギリス国内だけではなく、日本でも話題にありました。現代版007と評されるほど、ジェームズボンドにはない魅力がこの映画シリーズには兼ね備えているのです。 

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2017年に製作された本作は「キングスマン」の続編で、正式にキングスマンとして働き始めたエグジーのその後が描かれます。前作同様豪華キャストに迫力のあるアクションが見所です。

 

そもそもキングスマンって???

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©20th Century Fox

前作を知らない方のために、舞台は現代のイギリス、ロンドン。表面上では高級紳士服を売っている「キングスマン」。

しかし裏ではどこにも所属しない機関として、スパイ活動をし、影で世の中の秩序を保っています。

主人公ハリー(コリンファース)は諜報員エージェントして活躍する中、次世代のエージェント育成の中で殺された同僚の息子エグジー(タロンエガードン)を推薦するのでした。

そんな中、人間自体を病気と考え、人口調整が必要をと考えたヴァレンタイン(サムュエルジャクソン)は人間同士が殺し合いをするようにプログラムされたSIMカードを世界中にまき散らします。

そこに危機感を覚えたハリーは行動するのでした。しかし、その最中にハリーは最大の宿敵ヴァレンタインに殺され、あとを任されたエクジーが奮闘するのです。 

 

そして、「キングスマン2」では新たな敵がエクジーとその仲間たちに立ちはだかります。本作は前作よりはるかにスケールを超え、見どころの多い映画となっています。

その魅力とは一体何なのか、いくつかのカテゴリーに分けてキングスマン2を読み解いていきたいと思います。

 

 あらすじと背景

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©20th Century Fox

前作後、ハリーを亡くしたエクジーはエリート諜報員として坦々と任務をこなしていきます。そんな劇中はいきなりエクジーが何者かに襲われるアクションシーンから始まります。

 

突然の突撃だったにも関わらず、華麗に逃げ切った彼だったのですが、敵の足がまだ残っていました。

最終的に自分の組織のメンバーの個人情報を渡してしまうことになったのです。その情報を知ってしまった彼らは、エクジーの組織を片っ端から爆撃し、殺すのです。

 

幸いそのエグジーは彼女の両親のところへ会食にいっていたため、命免れます。

その後、生き残ったマーリン(マークストロング)とアメリカに渡り、自分の組織のアメリカ本部へ助けを乞うため向かいます。

新しい国を舞台に繰り広げられ、様々な人の思惑がぶつかり合う新しいキングスマンが幕を開けるのです。

 

特徴と基本的な情報

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©20th Century Fox

本作前作と比べて明らかにかけられた予算が莫大なのです。

それが一目でわかります。勿論前作が大ヒットを記録したのが要因なのですが、前作との変化を違いとして箇条書きにしたものを下記に用意しました。

 舞台

前作は007シリーズに憧れた監督が現代版007を撮ってみたという感覚ですが、今回はその辺の実験映画とは違い完全に商業映画に生まれ変わっていたのです。

「有名アクション映画シリーズのあるある」でよくある、

 

世界中の都市に舞台が次々と移り変わる

 

といった特徴が今作でも見受けられることができました。それは本作が大ヒットし、人気シリーズの仲間入りを果たしたという紛れもない事実です。

本来はイギリスが舞台の話なのですが、アメリカにもキングスマンの組織が存在していたということがわかりNYとアジア地域も含め世界中にキングスマンの組織が広がっていたのです。

 

そして、敵のアジトがインドネシアの森奥にあったので、世界中に場所が次々に移り変わるのです。

前作のイギリスの秩序をこじんまり守っていたキングスマンではなく、実は世界を股に活躍していたのです。

「敵のアジトがアジアにあった。」と、「アメリカをはじめ世界中にキングスマンのアジトがあった。」が本作を世界中に映した要因となったのです。

 出演者

前作同様、主要キャストのコリン・ファース(ハリー)、タロン・エガートン(エグジー)

マーク・ストロング(マーリン) に加え、壮大なるキャストを迎えて撮影されていたのです。

 

アメリカ組織のキングスマンのメンバーとして、

  • ハル・ベリー:黒人女性。黒人女性初のアカデミー主演女優賞に輝いた
  • チャニング・テイタム:いま注目株のイケメン俳優。「マジックマイク」など
  • ジェフ・ブリッジス:「ホテルエルロワイヤル」など
  • ペドロ・パスカル:チリ出身の注目株。「ナルコス」など

ジェフ・ブリッジスとペドロ・パスカルの他の作品はこちら

 

そして、敵組織「ゴールデンサークル」では

  • ジュリアン・ムーア:全ての主要映画祭で主演女優賞受賞、まさに天才
  • エルトン・ジョン:伝説のミュージシャン。彼については後程語ります。

主要キャストだけでもこの顔ブレです。この演者の顔ぶれを見たとき、驚嘆しました久々にこんなにお金のかかる有名俳優をたくさん見れる映画は数少ないでしょう。彼らの豪華な顔ぶれを見るがけでも映画館に行く理由になるくらいです。

 

基本的にアカデミー賞を受賞経験のある俳優はギャラがとっていない俳優に比べて破格だといわれています。そんな彼らをこの映画では4人も見ることができるのです。そんな映画滅多にありません

 

そして、伝説のミュージシャン、エルトン・ジョンの存在です。上記に述べたように、ただでさえお金がかかる有名俳優を数多く起用しているのでは満足できず伝説のミュージシャンまで呼びました、この映画は。もうとんでもないことになっているのです。

いま一足先にアメリカで公開された「キングスマン2」で、エルトンジョンについて様々な意見が飛び交い議論を各地で引き起こしているのです。伝説のミュージシャンとして、知らない人がいないくらい有名になった彼ですが、 

 

「その生きるレジェンド」キングスマンほど雑に、かつ無礼に扱っている映画は他にありません。

 

敵組織ゴールデンサークルのペットのような扱いを受け、しまいにはド派手なオカマの人たちが着るようなゴージャスな洋服をまとい、彼の名曲を披露するのです。これは本当にエルトンのファンからしたら彼を侮辱した形になってしまったのです。

最終的にいい活躍をみせるエルトンジョンなのですが、なぜか腑に落ちない感覚もあるのです。僕個人の意見としてはこの表現の仕方は侮辱した形にはなっていないと思います。

エルトン自身はなぜがあの汚れ役を気持ち良く演じていましたし、なにより裏をかかれました。

映画を製作するにおいて観客の裏をかくということはとても重要な観点になってくるのだと思います。

キングスマンのあの雰囲気であるからこそエルトンジョンをあのように扱うことができ、それがキングスマンにおいてのエルトンジョンに対する最大の尊敬の意を示す方法であったのかもしれません。

 

ネタバレ

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©20th Century Fox

これからネタバレが多少含まれてきますので、ご了承ください。史上最大の敵組織ゴールデンサークルに仲間を殺され、その復讐に燃えるエグジーは最後に残されたカギとなるものを残された瓦礫の中から探し出します。

それを辿っていくとアメリカ中部、テキーラが有名なケンタッキー州に誘われるのです。そこにはアメリカに本部を置くステーツマンと呼ばれる人たちが存在していました。そして、その奥には死んだまずのハリーがパジャマ姿で座っていたのです。

 

しかし、昔のハリーの姿はそこにはなく単なる蝶研究の好きなおじさんに変わり果てていたのです。昔の記憶を取り戻してハリーと一緒に任務に出向いてほしいエクジーですがそう簡単にはいきません。

一方ジュリアン・ムーア演じる、世界中に完成衣装を引き起こす麻薬を売る女は着々と計画を完成させていきます。最終的に映画お決まりのパターンで記憶が蘇ったハリーは任務に同行します。

これで、完結ではないのでなく、簡単な説明で物語を語ったのですが、詳しく知りたい方は他のサイトで調べてください。 

 

 評価

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©20th Century Fox

この映画アクション映画のわりにはものすごく映画の尺が長いのです。2時間20分あり、その割には長く感じることはなく最後までアッという間でした。

前回の映画だけとみてキングスマンの解説をこのブログでもしましたが、この映画から映画の方向性に変化が見受けられました。

前作のキングスマンではイギリスを舞台にこじんまりした高級紳士服店が裏で諜報活動で、世界の秩序を守るという話で、雰囲気も相当007シリーズに寄せていると感じました。しかし、第二作目の今作ではその007シリーズのパクリの脱却を図ったのではないでしょうか。

 

映画の方向性の転換です。

007では各諜報部員にあまり特徴がないの対して、キングスマンではそれぞれ諜報部員に性質があるように思えました。

例えば、ペドロ・パスカル演じるキングスマンはアメリカのカーボーイを彷彿させるような服装に武器がカーボーイの十八番である名がローブを身に着けているのです。

基本的に007シリーズのように忠実で、紳士的なイギリス人を描きたいのですが、少しふざけているのです。

しかもそれはアメリカ映画で見るような下品なふざけではなく、イギリス紳士らしいお洒落なおふざけなのです。

この作風は数映画がある中でも珍しいものなのです。ではどうしてこのような紳士的なイギリス紳士を忠実に描かる反面、お洒落なおふざけが出来るのでしょうか。

 

アメリカ人が下品なコメディを得意とし、イギリス人がお洒落な紳士的な作風を得意とするのは紛れもなく国民性です。

その両方の要素をバランスよく描けるのは、その両国のことをしっかり知っている必要があります。それを完璧にい理解しているのが、今作シリーズのマシュー・ヴォーン監督です。

彼はイングランドに生まれたのですが、ハリウッドへの憧れからロサンゼルスに拠点を若い時に移しているのです。その後イギリスに再び戻ってきているのですがそのときの経験が、本作シリーズに反映されているのではないかと僕は推測します。

前作では多少作品の方向性がどっちつかずと、まだ見失っているような感覚がありましたが、今作からしっかり筋の通った映画に完成しているのではないかと僕は感じました。

そして、前作の特徴をしっかりと引き続き押さえるもいました。キングスマンの最大の特徴である現在のファッションの最前線を常にいき、彼らのアイテムの全てが今後のファッションのトレンドになるようなそんな感覚をも覚えるのです。

びぇ!

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【隠れた名作】「ブルージェイ」感想ネタバレ: 中年男女の儚い恋を描く本作は最高の恋愛映画だ!

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©Netflix

こんちくわ!Shygonです!

今回はNETFlIX製作の低予算・長編映画 

Blue Jay(ブルージェイ)

 

2016年NETFILX製作の映画です。大々的に広告をする訳でもなく、ましてや配信後も脚光を浴びることがなかったため聞いたことのない方も多いのでしょうか。

ですが、観た方はご存知の通り、みんな口を揃えて言う、

最高すぎると。

なので、一種の隠れた名作だと僕は思っています。さらにこれも観た方共通事項、リチャードリンクレイター監督作品、ビフォア3部作に似ていると。

僕自身も友人からこの映画をみるように勧められ、気のならないまま見たのですが、見た後その謎に躊躇したことを謝るくらい良作であったのを覚えています。

なぜもっと脚光を浴びないのか不思議になってくる本作の本当の魅力に今回は迫っていきたいと思います。

 

では各カテゴリーに分けて熱く語っていきます!

 

サクッとあらすじ

アメリカのカルフォルニアを舞台に高校の時に町で有名だった仲良しカップルが突然12年後に故郷で再開する。

もうお互い違う道を歩み始めていて、突然再開にびっくりするのだった。久しぶりに会った彼らは昔を懐かしみ、思い出話にふけるが、徐々に彼らがなぜ別れたのかという本質に迫っていくのであった。

それは実に切なく胸が痛む話でもあった‥

 

上品だけどピュアすぎる恋愛映画

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©Netflix

本作は恋愛映画に部類されるのは間違えないが、その細かい分類に頭を抱えてしまう。

というのは、青春恋愛映画であるといえばそうであり、大人の恋愛映画であると言われればそうでもあるのです。

 

いまはもう別れた、昔の仲良しカップルの一日だけの再開の中の会話で、過去の彼らの関係の全容が明るみになります。

高校生だった自分たちの青春物語を懐かしむかのように、いい年した大人たちが再現するのです。それはとてもイタすぎますが、実に純粋な男女のジャレ合いなのです。

 

12年前と変わらず、昔の自分たちを追いかけるかのようにマネをする彼らは10代の高校生が恋愛をする恋愛映画に何一つかわりはありません。

自分たちは永遠に入れると信じ、後先考えずに当時恋人同士で流行っていたであろう恥かしい録画のテープを聞いてみては大笑いをするのです。

これは現代でいうTwitterなどのSNSでカップル共通のアカウントを作るのと変わらないことなのでしょうが、ほかにも夫婦を演じてみたりと、

まるでお茶目な若いカップルがイチャイチャするところが描かれるのです。

 

しかし、それはいま現在の話ではなく、まぎれもなく遠い過去の話なのです過去の話であればあるほど、一日の楽しい

カップルの時間の経過をこんなにも切なく、時間が止まってほしいと観る人に感じてもらえる映画は他にあるであろうか?

 

ただの現在軸でのカップルのイタイイチャイチャ話とは意味が全く違い、厳しい現実が目の前にあるにも関わらず、それから目を背け、過去の思い出に浸る大人の切なすぎる話なのです

 

映画として僕らが見ていることはその辺の10代が繰り広げる恋愛映画に何一つ変わりませんが、そこの根底にある彼らの心情や現実をふと考えたとき、180℃違った映画に生まれ変わってしますのです。

なので、青春映画ともいえるのですが、同時に大人の恋愛映画でもあるのです。

 

最後に‐Blue Jayという映画とは‐

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©Netflix

この映画の本編をご覧になった方はお分かりでしょうが、本作は全編白黒で描かれているのです。

最近技術も発展してきて、VFXなどのCGもかなり発達してきている中で、白黒映画にあえてする意味は何なのでしょうか?

 

最近の白黒映画として思い出す映画は、「ネブラスカ~二つの心をつなぐ旅~」や、「フランシス・ハ」などの良作などがあります。

この二つの映画もとてもいい作品であることは間違えないですが、本作ブルージェイはこれらの作品に匹敵するほど僕のお気に入りの作品であるといまは確信しております。

 

白黒映画にした理由として様々な理由が挙げられると思いますが、この映画に関しては時間軸は現在を描いていますが、彼らの世界へ引き込まれると、

現在の時間軸なのに彼らの過去も現在の彼らと違いがわからなくなってしまうのです。

 

いい意味での時間軸の錯乱を白黒映画は可能し、映画の魅力が増していくのです。 

 

それは紛れもなく画面の色を単色にし、無駄な色彩情報を省いたから成し遂げれたことなのかもしれません。

いまのカラー映画は様々な色彩が映画を色鮮やかにしていますが、それは同時に情報肥大化を可能にし、情報の多すぎにより、

 

本当に映画として伝えたいことを伝えにくくしてしまうときがあります。

 

それに比べ、白黒映画の情報の少ないことが逆に長所になるときがあります。

そのうまい使い方を本作ブルージェイでは垣間見ることができ、映画の魅力を感じることができるのかもしれません。 

そして、話は少し変わりますが、この魅力こそが昔の名作映画と言われる映画にもあり、僕が愛してやまない白黒映画を見る面白みでもあるのです。  

 

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これからはネタバレになります。

昔の思い出に老けていた彼らは徐々に現実へと引き来れていくのです。実は高校卒業後お互い違う道を送ることになったのですが、女性の方は既に結婚して子供までいる状況に。はたや男性の方はいまだ独身で、仕事をクビになったばっかりの状況でした。

交際中も手紙のやり取りをしていたのですが、男性の方は真髄をついた話を切り出せずに時間だけが経ってしまっていたのです。そのまま卒業までもつれこみ、女性の方が故郷を出る前、最後に一通の手紙をもらいます。

 

しかし、その手紙にもいつもと同じようなことがダラダラと書いてあったのです。その後距離的に会えなくなり、お互い自然消滅でその関係は消えていったのです。

ところが12年越しの再会後、女性は自分が見たこともない一通の手紙を彼の自宅で発見するのです。

 

それをあえて、隠して持って帰ろうと思う彼女だったのですが、最後の最後でバレてしまい、それがきっかけで喧嘩まで勃発してしてしまいます。

最後の別れ際に男性はそれを彼女に挙げるのです。そんなに頑なにその手紙を見せたくなかった理由がその男性にはあったのです。

 

実はその手紙高校卒業の最後の日に最後の手紙として彼女に「愛の告白」を書いた手紙だったのです。

つまり、男性は最後の手紙として2通り書いたのですが、その恥かしさから本当の気持ちを書いた手紙を最後まで渡すことができなかったのです。

そして12年越しに手紙を読んだ彼女は泣き崩れるのです。

 

そうなんです

もしあそこで違う手紙の方を男性が渡すことができれば、未来は変わっていたと、どちらも思ったのです。

こうして本編は幕を閉じたわけなのですが、この終わり方は本当に胸が熱くなり、考えることをあきらめてしまいそうになります。

これはあの男性だけに通ずることではなく、すべての男性に当てはまる気がしてしまう気がするのです。

普段あれだけ威勢がいい男性はいざという大事なときに限って間違った選択をしてしまうのだ、とあの映画は男性の無常さを訴えているのかもしれません。

これは恋愛映画の一部分として描かれたことですが、このことは恋愛に限らず全てのことに通づることだとと思います。

そんな考え出したらきりがない映画ブルージェイでしたみなさんはこれをどう感じるでしょうか?

びぇ!

 

 

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映画「ウィンドリバー」感想ネタバレ:インディアンと女性権利向上 を静かに訴える社会派ミステリー傑作!!!

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©Weinstein Company

こんちくわ!Shygonです!

今回はアメリカ国内でもとても話題になったいまアメリカが抱えている社会問題に真っ向から立ち向かった

ウィンド・リバー

について熱く、熱く語りたいと思います!

 

2017年に製作された本作はサスペンススリラー映画ですが、それ以上に評価された理由は本作が真っ向からいまアメリカが抱えている社会問題に真っ向から立ち向かったからです。 

一言この作品にかける言葉があるとすれば この作品は見るべきです。

 

サクッとあらすじ

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©Weinstein Company

アメリカ中部、ワイオミング州ウィンドリバー。

壮大な自然に囲まれ、町全体が雪に覆われ、ネイティブアメリカンの住む場所としても知られている美しい田舎町が突然事件に巻き込まれます。

ある日突然の山中から若い女性の遺体が発見され、捜査が始まるのですが、気候など厳しい悪環境のため、助っ人がFBIから新人女性警官(エリザべス・オルセン)が捜査のため街を訪れてきます。

第一発見者のコーリー(ジェレミー・レナー)は人手不足から捜査の手伝いを、自らの仕事ハンターをしながら手伝うのだが、、、

 

ただのミステリー映画の枠を超え、いまのアメリカを突き動かすような問題作なのです。

 

ウィンド・リバーの背景

時間の上映時間の中だけで十分この映画の魅力は詰まっているのですが、製作背景を知ると魅力が倍増するので、先に映画製作の裏を語らせてください。

 俳優

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©Weinstein Company

主演はジェレミー・レナーとエリザベス・オルセンです。

どちらも現在マーベルのアベンジャーズに参加しているいま旬な俳優で、とくにジェレミーレナーは主要人物のホークアイを演じている俳優でもあります。

俳優の魅力は最後のパートで語ります。

 製作スタッフ

次に監督です。この映画の背景としてこの人物を語らないわけにはいきません。

テイラー・シェリダン監督を務めていますが、同時に脚本も書いています。脚本家として何本かの映画に参加した後、本作が始まる初監督作品です。 

 

この人脚本家として何本か映画製作に参加しています。

「メッセージ」「ブレードランナー2049」のドゥニ・ヴィルヌーブ監督の映画「ボーダーライン」に参加して高い評価を得ると、前作「最後の追跡」では見事アカデミー脚本賞にノミネートされます。

脚本家として確実に名声を得ている新税の脚本家のひとりです。僕個人としてはもう少し脚光を浴びて、評価を受けるべき人物だと思います。

 

ミステリー映画の枠組みを超えるワケ

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©Weinstein Company

この映画の魅力を伝えるのは結構難しいです。

本作の監督テイラー・シェリダン の過去の作品を拝見したことのある方は僕がいま言っていることを十分できると思います。

本作の魅力を語る前に、彼の作品の傾向とその魅力を抽象的にご説明します。

 脚本家テイラーシェリダンの仕事の流儀

過去作品の「ボーダー・ライン」「最後の追跡」のどちらにも当てはまることなのですが、一面的に彼の作品をみるとただのその辺の映画と変わりません。現になぜ過去2作品が評価されたか理解できない方は多いと思います。

 

彼の映画の作風は、一面的に捉え感じた彼の作品と、視点を変え多面的に見るのとでは違う感覚を持つということが言えます。

今作ウィンドリバーも含めて、彼の描く世界観は一瞬単純に見えるのですが、実は奥がすごく深いです。


社会的メッセージの含まれる作品は初めからそのような方向性で映画製作をするので、大衆向けには決してならず、観客にはアクション映画で味わうようなハラハラウキウキ感は一切ありません。

しかし、彼の映画は映画という最低限観客が楽しめる、ハラハラドキドキや興奮を覚えるような描写がしっかりあるのです。

 

ですが、その根底には現代に訴える力強い魂が込められているのです。それを表面的に押し込むのではなく、フワッと後からついてくるような感覚です。

つまり、自分のラーメンをたらふく食べた後、予期せぬサプライズでシロップがたんまりかかったアイスクリームをたいらげるような、あの感覚なのです、、、

 

実はこれは簡単のようでとても難しいことです。

上映時間が決まっているためどこに重点を置いて映画製作を行っていくのかという、さじ加減がものすごく難しいのです。その微妙な味付けを彼は絶妙にコントロールすることに長けているのだと僕は強く思います。

 

いままでいるようでいなかったアクション映画かつ社会派映画。

この分野はもしかすると彼にしかできない唯一無二の分野になるかもしれないです。そして、次に本作ウィンドリバーについて語ります。

 

ウィンド・リバーのココがスゴい!!!

 心理的描写とミステリー感

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©Weinstein Company

舞台がアメリカ中部の田舎ワイオミングであり、中でも壮大な自然が広がる山々に囲まれれたウィンドリバー。

そして、そこに住んでいる人たちはネイティブアメリカンたちです。それだけで映画の画作り的には映画として成り立っていると思います。

しかし、この映画では壮大な美しい自然を大きな画面で見せることが目的ではないので、監督はそこの美しさを全面的には表現してこなかったのです。

 

彼が我々に見せたいことは、 その壮大な大地で起こる密室事件を描くことです。なので、見ている人は不思議に思うことでしょう。

なぜならそんなに壮大な山々に囲まれた中部の田舎街が舞台なのにも関わらずまるで狭い一室の中で犯人捜しをしているかのように思えてくるからです。

そして、そんな美しい景色と大雪の中を背景に、犯人を追い詰めていく警察と彼らとの逃亡劇が描き出されます。

 

これからはネタバレになりますが、物語の進行とともに犯人を絞っていくと、

目の前にいる疑がわしい犯人たちとの心理的描写は言葉が出ません。

そして、逆境に立たされた犯人と警察との間にはいまでもはち切れそうな糸が緊張感を作り出すのです。

 

いざ犯人たちの正体が暴かれそうになったとき、そのイイ時に、物語は過去の殺人が行われた経緯を回想シーンとともに突如切り替わるのです。そんなことはサビの前でお気に入りの音楽が止められるようなものです。

 

いままで、ミステリー映画の常識として、日本でいう「相棒」のように、動機は犯人が捕まった後なのです。

そのいわばルールを無視し、一番の見せ場の前に挿入してくるのです。その方法がまた絶妙なのです。

 

1991年に公開された名作「羊たちの沈黙」で使われた初めて披露された技術で、最後犯人を捕らえようとしたときに、ドアを押し入った警察と犯人の家の距離感の撮り方をうまく表現した、映画史史上数少ない名シーンがあるのですが、

その名シーンに似た画作りが「ウィンド・リバー」からも垣間見ることができました。

その描き方や前置きは観客を間違えなくハラハラさせ、最高の興奮をこのシーンから得ることができ、僕からしたら最高過ぎました。

   アクションを忘れるべからず

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©Weinstein Company

そして、最後に銃撃シーンについてです。

結局警察に追い詰められ、後がない犯人たちは銃を乱射しはじめ、警察と撃ち合いに発展するのです。そこでも監督の腕が光ることになったのです。

ただただ銃弾が飛び交う描写ではないのです。その辺の陳腐なアクション映画ではなく上品に描きます。

1995年に公開されたアクション映画の金字塔「ヒート」の銃撃シーンを彷彿されると思います。あの映画の魅力はここではかたりきれないほどありますが、そのひとつとして、

 

銃撃シーンを’パンパン’という銃の発射音ではなく、銃が鳴っていないときの無音で、臨場感を出しているところが最高にカッコいいといえるのです。

そのお洒落な臨場感を本作ウィンドリバーからも感じ取ることができます。


ウィンド・リバーが現代に訴え続けることとは?

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©Weinstein Company

そして最後に映画の一番重要と言って過言ではない、映画の中で本作ウィンドリバーが訴え続けることはなんなのかです。

この映画が込めるメッセージはこの映画の舞台がなぜここに選ばれたのかに直結してきます。

舞台が田舎町のネイティブアメリカンが主に住む町に焦点に当て、映画を撮影したことも初めから一貫していいたいことは一つしかなかったのです。

 

女性の立場とネイティブアメリカンの権利向上への認知

 

これ以上これ以下もなく、このメッセージこそがこの映画を見る上で全てであったのです。物語の中では、若い女性が何者かに殺され、その犯人捜しからこの映画はスタートします。

しかし、その犯人捜しをサポートしていた主人公のハンターはこの事件の前に娘をこの事件のように殺され、失っていたのです。

そして、映画の中でははっきりは言及されていませんでしたが、そのことが原因で奥さんとも離婚をしていたのです。

 

物語は最終的に娘を犯した犯人を突き止めることが出来たのですが、殺された娘の父であったネイティブアメリカンの人と主人公を演じるハンターが最後のシーンで、言葉にできず、怒りの向け口のわからないもどかしい気持ちを坦々を語る会話のところでエンドロールが流れ始めるのです。

 そして、それと同時に世界が女性の権利向上のため動いている中、

 

ネイティブアメリカン女性の被害者が年々増えて続けていること

そしてそのほとんどが未解決のまま捜査が打ち切られていること

 

を知らされるのです。

 

つまり、ネイティブアメリカンのことはいまのアメリカでは忘れ去られ、時代の産物として無視され続けているのです。

ちょっとスパイスの効いたミステリー映画を見ていたはずの僕らはエンドロールが流れ始めたのと同時に気付くのです。

単なるミステリー映画ではないと。

びぇ!

 

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映画 「キングスマン」 感想ネタバレ:現代版ボンドはオシャレな真面目っ子だった!?

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          ©20th Century Fox

こんちくわ!Shygonです!

今回は新感覚の英国アクション映画

キングスマン

について熱く語りたいと思います!

 

2014年に公開された本作は日本でも話題になり公開された直後に続編の製作が決定するほど注目を集めました。

スパイ映画として面白みがあるだけではなく、映画製作として新しい道を開拓した新感覚のアクション映画です

本作の最大の魅力はスパイ映画の金字塔べき存在007シリーズを彷彿させるような描写が劇中に何度も登場し、スパイ映画ファンにはたまらない良作に仕上がっているのです。

 

そんな完成度の高いキングスマンは現代版007と呼ばれ、今後の作品の動向が気になるところです。今回も様々なカテゴリーに分けて熱く語っていきたいと思います。

本作の続編である「キングスマン:ゴールデンサークル」をご覧の方はこちら

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サクッとあらすじ

舞台は現代のイギリス、ロンドン。

表面上では高級紳士服を売っている「キングスマン」しかし裏ではどこにも所属しない機関として、スパイ活動をし、影で世の中の秩序を保っています。

主人公ハリー(コリン・ファース)は諜報員エージェントして活躍する中、次世代のエージェント育成の中で殺された同僚の息子エグジー(タロン・エガードン)を推薦するのでした。

そんな中、人間自体を病気と考え、人口調整が必要をと考えたヴァレンタイン(サムュエル・ジャクソン)は、人間同士が殺し合いをするようにプログラムされたSIMカードを世界中にまき散らします。そこに危機感を覚えたハリーは行動するのでした。

 

007との関連性

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©20th Century Fox

映画製作が本格的に始まり早100年以上が経ちましたがどの時代も変わらず過去の作品をリスペクトし、それを自分なりに取り入れ新しい映画として世の中に送り出してきました。

 

今まで様々な名作映画が世の中に存在する中、本作キングスマンはあのスパイ映画の代表的存在007シリーズのパクリ映画といってもよいでしょう。

監督がそれを公言しているくらい製作陣の007へのリスペクトを本作を見ると感じることができるでしょうこれからいくつかの例とともに007とも関連性についてお伝えします。

  設定と背景

007シリーズは第二次世界大戦後、イアン・フレミングによって書かれた小説が原作となっています。

実際に戦争中イギリスの諜報機関MI6で特別工作員として活躍していた本人の体験談を元に作られています。

それを裏付けるかのように、主人公ジェームズ・ボンドはMI6で謎の諜報部員で、実際の政府形態に類似しています。

 

これに比べて、キングスマンは政府直属の諜報機関ではなく、一般的な紳士服店を舞台としています。

「キングスマン」の紳士服店は、007シリーズでジェームズ・ボンドがスーツを伸長するときにスーツの伸長を口実に新しい武器の仕入れにも行くのです。もしかするとそこからこのアイディアが来ているのかもしれません。

 男のロマンが詰まった技術

 まずは007シリーズの醍醐味であったMやQとジェームズボンドの関係です。研究者Qはジェームズ・ボンドのスパイ活動に技術的に貢献しています。

毎作「ボンドカー」と呼ばれるスポーツカーに特殊な道具が兼ね備えられているジェームズ・ボンド専用の車を彼は製造しています。

 

これは007シリーズが人気な理由がひとつであるこの要素がキングスマンにもQのような専門の技術職員が付き添いとしてスパイ活動の手助けをし、キングスマンにもこのシビれる新技術が使われた道具がいくつか登場します。

そしてその道具たちは007に変わりのない、いわゆるほぼパクリなのです。 

 

 作品の進行と登場人物たちの関連性

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©20th Century Fox

ジェームズボンドは基本的に一人で行動します。

世界中問題が発生すれば危険をも顧みず飛び込んでいくのです。そして己の能力を頼りに坦々と問題を解決していくのです(多少は寄り道をします(笑)それに関しては下記に記しています。

 

それに対して、キングスマンは新人のトレーニング機関ということもありますが、新人を引き連れ基本的に2人行動です。

しかし、ここに女性が入ると雰囲気が変わってくるのです。ジェームズボンドの場合綺麗な女の人には目がありません

それが毎作出てくるボンドガールの存在なのです。そして、女性に一度気がそれるとスパイとして機能しなくなるほど使い物にならなくなるのです。

 

ですが、そのやりとりや描写こそがこの007シリーズの醍醐味だったのですが、キングスマンではその女性関係の描写は受け継がれることなく、真面目に一人の女性とお付き合いしたり、仕事に没頭しているのです。

 

キングスマンの真の魅力とは?

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©20th Century Fox

ここまで読まれてると、キングスマンってただの007のパクリじゃんって感じる方の多いでしょう。

ですがパクリ映画を製作したところで世界的に注目される映画には絶対ならないのです。では一体どこが007にはない斬新的なのでしょうか?

 ファッション

やはりこの一言に尽きるでしょう。このブログを読むまで、007の世界観にそっくりなことを気付かずに映画を見ていた人が中にはいるかと思います。007にかなり寄っているのにも関わらず、そう感じないのは

 

視覚的印象が全く違うからです。

007では時代設定的に物語自体が現代ではないのもそうですが、登場人物の全員がスーツをまといピシっと引き締まっています。

ところが、キングスマンではスーツ姿の人間だけではなく、いまのトレンドとなっている服装を老略男女構わず身に着けているのです。

 

登場人物全員がイチイチおしゃれに服を着こなすのです。さすが、世界でも数少ないファッション街ロンドン

 

そしてもう一つ筆者が注目したのは、主人公エクジーの服装です。もちろん仕事中はジェームズボンドのようにスーツを身に着けるのですが、同年代の仲間たちと戯れるときはスーツなど着ず、おしゃれを彼らと一緒に楽しむのです。

ジェームズボンドはいつであろうとスーツを着ているのに対して、キングスマンでは服装からそんなエージェントの一般人の顔も同時に垣間見ることができるのです。

ジェームズボンドの方が人物の年齢設定上、キングスマンよりも上なので、理解ができるのですが、この2つの映画を例えると、

007は大人の映画。キングスマンはその層より少し下の層を狙って撮られている気がします。

 脚本の相違

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©20th Century Fox

いくら外見的要素に革命的な新しさがあってもやはり映画製作に欠かせないものがあります。それは脚本です。そんな物語を重点的に焦点を置いても、この映画には新しい何かがあるのだと感じるのです。

ここからはネタバレになってしまうのですが、バレンタインを抹殺しようと動き出したハリーは早々に敵バレンタインに殺されてしまいます。あんなにジェームズボンドに寄せてきた作品なのに、あっという間に死んでしまうのです。

 

いままで僕らは

 

ジェームズボンドの映画を見てきて、圧倒的な主人公像から、死ぬことはないと心のどこかで安心している節があった

 

今回のキングスマンでは一杯やられた感覚でした。ジェームズボンドに堂々と寄せていた、その安心感を見事に裏をかかれました。

彼の死ほど映画にインパクトを与えることはないでしょう。そのまま彼が登場することなく、映画は終わるのです。そこで僕は感じました。

 

この映画一味違うぞ、と。

ですが、エンドロール終了後、僕らはもう一回転覆するのです。エンドクレジット終了後、死んだはずのハリーがキョロっとした顔でこっちを向いているのでありませんか!!!!!

彼は何らかの形で一命を取り留めたということになるのでしょう。もう次作を見たくてたまらない映画こそがキングスマンなのです

そして、最後にこの話に触れていきたいと思います。 

 

 キングスマンの設定上の不備

 今回007とは一貫して違うところとして政府機関なのかと紳士服店の違いが挙げられます。007では毎回様々な新技術やスポーツカーが登場します。

そんな大金のかかることを007では所属が政府の勢力下にあるためこのようなことが成り立っています。

しかし、キングスマンではただの紳士服店には不可能な大金はどこからきているのでしょうか。

スパイ活動は大量の金がかかるためそこのつじつまを紳士服店キングスマンは説明できていないのではないかと思ってしまうのです。そこのつじつま合わせを次作に期待したいと思います。

続編である「キングスマン:ゴールデンサークル」をご覧の方はこちら

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びぇ!

 

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凄腕プロデューサーのハーベイワインスタインが自ら作り上げた会社から追放!?

こんちくわ!Shygonです!

今回は今まで数々の有名映画を世の中に送り出し、

ハリウッドでは知らない人がいないといわれている名プロデューサー、

ハーベイワインスタインのことで不祥事が起きました。

そのことについて今回は触れたいと思います。

 

 事件の全容

このの突端は2017年10月第一週、

アメリカの大手通信会社「New York Times」の記事で、

ハーベイ自身による複数の女性に対してセクハラ行為を行ったという告発がありました。それは30年以上に及ぶことで、被害者の女性たちは実名、匿名で、記事を通して告発しています。

 

その後、同氏がCEOを務める「ワインスタインカンパニー」では取締役会を開き、

その際に重役の3人が辞職するなど事の重大さを再認識した形となりました。

 

記事によると、その当時被害を受けた女性たちは多額の賠償金を受け取り、

沈黙を貫いて生きたのですが、最近女性の権利がハリウッドでもよくやく認知されることになり、さすがの名プロデューサーでも特別扱いできなくなり始めたそうです。

 

そして、米時間10月9日午後、緊急速報で

彼は自身が一から作り上げ、数々の名作映画を世に送り出し

二人三脚で歩んできたワインスタインカンパニーから追放されたと発表がありました。

 

なぜこの速報を聞いてから、僕はすぐにブログに記事として残そうとしたのか、

それは僕自身彼の作る映画に感銘を受けましたし、僕の中で彼は尊敬する人のひとりです。

これから数時間のタイムラグを受け、日本にも正式にこのことが報道されると思いますが、彼の偉業を当ブログでは扱いたいと思います。

 

ハーベイワインスタインが辿った軌跡

1952年にアメリカで生まれた彼はハリウッドの中でも生粋の名プロデューサーとして有名です。

映画をあまりご存じない方でも彼が実際にプロデュースした作品を見るとどれだけすごいのかがわかります

 

  1. グットウィルハンティング/旅立ち(1997)
  2. 恋に落ちたシェイクスピア(1999)
  3. ロードオブザリングシリーズ(2001-2003)
  4. シカゴ(2002)
  5. コールドマウンテン(2003)
  6. アビエーター(2004)
  7. イングロリアスバスターズ(2009)
  8. 英国王のスピーチ(2010)
  9. ファイター(2010)
  10. アーティスト(2011)
  11. 世界にひとつのプレイブック(2012)
  12. イミテーションゲーム(2014)
  13. ウィンドリバー(2017)

なお、最新作の日本未公開「ウィンドリバー」は、こちらをご覧ください

 

shygon.hatenablog.com

 

これは彼がかかわってきた作品の一部に過ぎず、

これらの作品の共通することは

ほとんどの作品がアカデミー賞を受賞しているということです。

 

関わった作品のほとんどをアカデミー賞にさせる名プロデューサーとして

 

ようは、天才なのです。

 

そして、僕のお気に入りの監督である「クエンティン・タランティーノ」関連の作品のほとんどは彼のプロデュース下で製作されているのです。

 

そんな彼のキャリアは「ミラマックス」という両親の名前を社名につけた小さな会社から始まります。

昔から弟ボブ・ワインスタインと共に二人三脚で歩んできた彼らは同社を売却後、いまの「ワインスタインカンパニー」を立ち上げ、怒涛の快進撃が始まります。

 

 

そんな彼の輝かしい実績とは裏腹に

ハリウッドの中でもかなりのお金持ちとして有名であり、同時に暴君として度々メディアを盛り上げます。

 

彼に対する噂はこのスキャンダル以前からあり、沈黙を貫いてきた彼ですが、今回ほど大きく発展するとは思っていなかったのでしょう。

 

 

 今後と彼のキャリア

ハリウッドの中でも重要な人物の失脚はとても残念です。

毎年彼のプロデュースする作品はアカデミー賞で注目されるため、

盛り上げるのには彼は起爆剤のような存在でした。

 

今年もウィンドリバーという作品がアメリカではすでに公開され、評価が高ため来年のアカデミー賞にこの不祥事が影響するととても残念です。

 

最近ハリウッドでも女性の権利がようやく認知されるようになり、いくら凄腕の彼にでもその勢いを鎮めることができなかったのでしょう。

 

勿論彼のしたことは絶対許されることではないのですが、

彼の栄光を知っている僕にとってはここで台無しにされるのはハリウッドとしても痛手になることは間違えないでしょう。

 

そして、一度ハリウッドで干された人間がまた再び表舞台に帰ってくるのはそう簡単ではありません。

そして、いまの世の中の動きを見ると、女性関係のスキャンダルは彼のキャリアの中でも相当痛手になることは間違えないです。

 

しかし、僕は彼にまた表舞台に戻ってきてほしい、そんな願いを込めて、このブログを書いています。

 

あのAppleを立ち上げ、世界を変えたスティーブジョブスは1980年代自ら立ち上げた会社から追放されます。そこから10年間後、彼は確かに再びAppleのCEOとしてカムバックし、その後世界を変える製品を何度も世に送り出してきました

 

そんなジョブズの道のりより、はるかに大変ではあるでしょうが、ハーベイワインスタインは必ずまたアカデミー賞を盛り上げてくれることでしょう。

もしかするといとも簡単にハリウッドに戻ってくるかもしれませんが、それはわかりません。

 

これからの動向を当ブログでは随時更新するつもりです。

彼のこれからの活躍に期待したい限りです。

 

びぇ!!!

 

ヒッチハイカーがポートランドの魅力を語る![2017年夏アメリカでのヒッチハイク] part 2

こんちくわ!Shygonです!

 

instagram( shygonblog )にも写真を載せているので、気になる方はそちらもご覧下さい!

2017年夏, 西海岸を舞台にヒッチハイクを行ったのですが、

その旅を綴った記事はこちらです。

shygon.hatenablog.com

 

今回はヒッチハイカーShygonが訪れたアメリカ北西部に位置するオレゴン州に注目したいと思います。

特に州都ポートランドをご紹介します。


この街は様々な雑誌が全米一住みやすい都市として毎年名前が挙がり、

一位に輝くことも少なくありません。
ニューヨーク、ロサンゼルスなどのビックシティを退いて、なぜいわば田舎町に過ぎないココ、ポートランドに人々は魅力を感じるのでしょうか。

大きく分けると3つのカテゴリーに分かれると思います。
それでは順番に語っていこうと思います!

 

魅力① : 魅力的な観光地!!

王道な旅行としてどこかに旅行にいくと必ず有名なスポットは抑えると思います。

ポートランドで一番有名と言って過言ではないUnion station はポートランドの人々の大事な足になっている場所です。

単なる駅として機能しているのではなく、観光目的として多くの人が訪れる場所の1つなのです。


そして、ポートランドアートギャラリーです。

絵画が好きな僕にとっては最適な場所です。建物も単なる建物として存在しているのではなく、見ているだけでうっとりしそうな美しさを兼ね備えているのです。

中でも有名な絵画は山ほどあり、フランス印象派巨匠のクロードモネとルノワールの絵が見事です。他にもゴッホの絵やフラゴナールの絵もありとても有意義な時間を過ごせました。
そして、代表的な観光地だけで終わらないのがポートランドです。
街全体が観光地と言えるのがポートランド
この詳細は下記の魅力②にありますので、そちらをご覧下さい。

 

魅力② : 自然と街並み

この街ポートランド、とにかく綺麗の一言に尽きます。街並みを一目眺めるだけで一位に輝く理由がわかった気がするのです。
建物もニューヨークやロサンゼルスにはない

西洋風な傾向が強く、ヨーロッパを彷彿させます。


ドイツのような赤レンガで埋め尽くされる要素を持ち、同時にアメリカが誇るタイムズスクエアのような発展した文化社会を垣間見ることも可能なのです。

まさに都市社会の弱点をきちんと網羅し、都市化していく街と自然が見事にマッチングしているのです。
そして、部分部分がとてもお洒落なんです。

例えばこの橋。ただの鉄筋で覆うゴツい橋にするのではなく、真っ赤に染めるなど今までの僕のイメージを覆すようなインパクトがありました。
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魅力③ : 溢れ出る住民のポートランド愛

この街の住民とにかく自分の街に誇りを持っているということが伝わってきます。

僕がヒッチハイクをやった1つの理由として様々なひとと話を実際にできるという利点があるからしたのですが、ポートランドのひとと話していると地元愛をものすごく感じるのです。

道を尋ねても気さくに答えてくれて、さらにおすすめの場所まで教えてくれるのです。

アメリカの共通認識として皆さん家や車に米国旗を立てるように自国愛が凄いんです。

それをポートランドでもしっかり感じることができます。

そして、ココがポートランドの注目すべきポイントです。

僕がアメリカに来て一番驚いたこととして挙げられるのが、

太っている人が本当に多いということです。

どこにいっても老若男女太ってます。

しかし、ココポートランドはその常識を全て覆すのです。

街を歩いていてもほとんど見かけないくらい

みんなスリムな体型を維持しているのです。

その理由がまた僕は素晴らしいのではないかと思っています。

 

朝ポートランドの街中を散策しているとわりと多くの人がジョギングやスポーツをして楽しんでいます。

その効率のいい、理にかなったポートランドの生活は朝から始まっていたのです。

そして、その光景がポートランドの自然に満ち溢れた生活感と見事合っているのです。

もしポートランドに行く機会があったら朝の住宅街に行くことをおすすめします。

観光地でない、何気ない住宅街の一角にポートランドの最大の魅力が隠れているのではないかと僕は強く思っています。

そして、これを感じたのはホテルに泊まり飛行機移動の普通の旅行ではなく、

ヒッチハイクや野宿を経験したからこそガイドブックには載っていないコアな部分のポートランドを体感することができたのかもしれません。

 

shygon.hatenablog.com

 

 

前代未聞のクレイジージャーニーはじまる!?[2017年夏アメリカでのヒッチハイク] part 1

はじめに

これは何かを伝える、語る記事ではありません。

ある一定層の方のみ該当しており、申し訳ありませんが、

その他の方が読んでもよくわからないと思いますが、ご了承下さい。

こんな形が一投稿となってしまい申し訳ありません。

 

 

これは筆者Shygon

月中旬アメリカのある小さな町から始めた、極めて壮大でイカれた旅行記を綴ったものです。

 

では本題に移ろうと思う。

 

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8月某日カリフォルニア州北部の高速道路で、

Northの紙を片手に親指を立てながらアピールするひとりの青年がいた。

 

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そう、ヒッチハイクの旅の始まりである。

小柄な体格である彼には大きすぎるバックパックを担ぎ、行き交う多くの車に無視されながらも果敢に異国の地アメリカで生きていたのであった。

 

20歳である僕はまだ親から養ってもらっている立場なため、どこにいくにしても親にいま自分がどこにいるか伝える義務があるのだ。

 

ここでこれを読んでいる母親はじめ一同はギョッとしていることであろう。

補足すると僕はこの期間、彼女にはロサンゼルスに住む友達の家に行くと行って飛び出してきている。

ところがどっこい、$45を片手に握りしめ、友達などさらさらいない、 真逆な北部の街バンクーバーへ一文無しで目指しているのである。

友達の家どころか、各地で野宿を経験し、歩いて国境まで超えるという全く予想のつかないことばかりだった

 

ココで深く謝罪します。

申し訳ありませんでした。僕はわかっていたのです、ヒッチハイクをするというとはっきりNoと言われることを。

なので、考えた結果がこれです。 

 

話を戻すと僕はいまカリフォルニア州の北部のこじんまりした田舎街にいる。ここから壮大な、命の保証のないヒッチハイクの旅のはじまりである。

 

今回はこのヒッチハイクの旅をした事後報告をここでさせて頂きます。

次回からは

僕が実際に訪れた都市、

 

  • ポートランド
  • シアトル
  • バンクーバー

 

の3つの都市をご紹介すると共に、ヒッチハイク自体の実態やメリット、デメリットなど様々な角度からヒッチハイクとはに迫ります。

そして、ヒッチハイクをして実際に感じたアメリカという国にも焦点を当てたいと思います。

 

実際このヒッチハイクを経験して、ものすごい自分の中の価値観が変わり、本当にいい経験をしたと身にしみて感じているところです。

なので、その一部を本ブログでは共有していきたいと思います。

 

今回はこの辺で失礼します

 

 

shygon.hatenablog.com

 

 

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びぇ!

映画「ワンダーウーマン」 あらすじ感想:全世界の女性を鼓舞する本作が歴史的な偉業を成し遂げたのはなぜか

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©2017 DC Entertainment

こんちくわ!Shygonです!
今回は話題のDCコミック作品の実写映画化

ワンダーウーマン

について熱く語ります。

 

2017年に製作された本作は、「バッドマン」や「スーパーマン」が原作のDCコミック出身で一番人気の女性キャラクターであり、いままでも何度も実写映画化されてきたのですが、幾度も失敗を重ねてきたのです。

ですが、本作はアメリカで公開されるとすぐさま話題を呼び、低迷中で成功が少なかったDC関連の作品の復帰の兆しが見えたのです。

 

ハリウッドはいままでこのような大作映画を女性には任せてこなかったのですが、本作は女性が監督した作品の中で興行収入が史上一番なのです。

こんな偉業成し遂げてきたその裏には監督の些細な努力や、男性社会の中でたくましく生きてきた彼女の存在も本ブログでは触れたいと思います。

 

サクッとあらすじ

時は1940年代。

世界は第二次大戦に翻弄され、ヨーロッパはナチスの占領下になりつつありました。そんな時ドイツのある基地でイギリス出身のスパイが新作猛毒ガスの存在を突き止め、設計図とともに空に逃げ込むのでした。

ですが圧倒的な追手を前に力尽き、一面広がる海に失墜するのでした。

実はそこは外界と一切縁を持たない女性だけが住む島、パラダイス島だったのです。そこに住む主人公ワンダーウーマンは人生で初めて見る男性に興味を示し、彼の話を真剣に聞くのでした。

しかし、その島は男性禁制であり、審議の結果男性は死刑。ですが、外界での出来事を知った彼女は第二次大戦を集結させるために彼とともに初めての外界に飛び出していくのでした。

 

 圧倒的な映像美と美貌

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©2017 DC Entertainment

今回のヒーロー映画は一言で、映像が綺麗過ぎるという点です。

上記に示したように、大作ヒーロー映画史上初めての女性監督ということもあり、いままでの男性監督にはない作品の魅力というものがあるのです。

性別によって特徴があるように芸術面においても女性の感性は時に男性にも太刀打ちできないのです。

冒頭のシーンにて、ワンダーウーマン達が住んでいる島を圧倒的な映像美で観光できるのですが、思わず唾をゴックンと飲み込んでしまうくらい目が離せないのです。

さらに男性禁制というのもあり、そこらを歩いているのが女性だらけなのです。

 

これは映画という域を超えて、実際に観光として島に行くと、まわりはモデルみたいな女の人が歩く楽園天国なのです。こんな素晴らしい旅をたったの10ドルで堪能できる旅行はありません。

映画として、CGを駆使し、映像美を売りにする映画はいくらでもありますが、こんなにも映画ということを忘れて現実逃避できる映画はワンダーウーマンただ一つなのかもしれません。

そこにはやはり、女性が作品の統括をしたという事実も根底にはあり、男性で固められてきた社会のおわりの到来を意味するのです。

 

 ワンダーウーマンの誕生秘話

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©2017 DC Entertainment

本作はDCコミックが元となっているので、原作があるのです。

第二次大戦の最中、バッドマンやスーパーマンのように男性ヒーローしかいなかったとき、女性ヒーローの必要性を感じ、当時弁護士、発明家など幅広い顔を持っていたウィリアムマーストンによって考案されたのです。

 

なので、彼独特の特徴がワンダーウーマンにも反映されているのです。例えば、今もある、あのウソ発見器の原型を発明したのは彼なのです。それがワンダーウーマンの三種の神器として数えられる、"ラッソオブトゥルース"です。

初期設定も原作のコミックにあったものと今回の実写映画での設定は完全に違うものとなっています。これはコミック作品にはよくあることですが、作られた当時はギリシャの神々が形成したとなっております。

しかし、本作ではかつての師匠アレスの命に背き、アレスの殺し、取って代わって新たな軍神となったという設定でした。

 

ワンダーウーマンのモデルはその頃かなり珍しく、弁護士をしていた妻エリザベスと愛人のオリーブであると言われています。

この原作者は戦う強い女性ヒーローを作ったのですが、実際にワンダーウーマンのキャラクター性と原作者マーストンの実生活には矛盾が生じており、それが最近わかってきたのです。

つまり、性差別を無くすために運動する戦う女性のシンボルとして誕生したワンダーウーマンの原作者マーストンには彼がコミックで求めた理想と現実世界の彼の女性に対する行いは相反するものだったのです。

さらに原作者ウィリアム・マーストンはワンダーウーマン以上に劇的な人生を送っていたことから映画化するようです。

 

 考察

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©2017 DC Entertainment

ここまで読んで頂くとお分かりになっていると思いますが、本作新し試みだらけなのです。

  • 大作映画作品史上初の女性監督
  • 女性監督作品史上最高の興行収入
  • 史上稀な単発女優の大作主演&大成功

などこの映画の成し遂げた新たな映画制作においての指標は計り知れません。

一昔前までは女性はあくまで男性と恋に落ちる相手役に過ぎず、彼女らに焦点を当てる映画が多くありませんでした。しかし、今回はこの映画に携わった主な主要人がみんな女性なのです。

 

この背景が重なり、アメリカでは半数以上の観客が女性である、という大手米国通信社の調べもあるのです。

最近は女性も徐々にではありますが、映画製作の際に重要な役職を任されることが増えてきましたが、この作品を機にもっと女性の活躍の場が広がるのではないかと僕自身思っております。

 

つまり、

ワンダーウーマンとは単に興行的に大成功した"面白い映画"ではなく、間違えなく今後の映画制作に爪跡を残す結果となったのです。

 

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©2017 DC Entertainment

 

(ネタバレが含まれます。)

 

最後毒ガスの基地を見つけた彼らはその処理に迫られるのですが、何も打つ手がなくなったとわかったとき、脱走兵でワンダーウーマンに助けてもらった兵、スティーブはある決心をするのでした。

冒頭シーンで設計図を死ぬ気で奪い、逃げる覚悟をしたように最後も毒ガスを積んだ飛行機に1人で乗り、空中で自爆するのです。

 

僕はここのシーンを見せられたときヒーロー映画を超える何かを感じました。

なぜなら、ヒーロー映画は正義が勝つという決まった流れを守る兆候があるのですが、この映画は主要人物の1人が亡くなってしまうのです。ここのシーンで、綺麗事ばかりで終わるヒーロー映画の域を完全に超えたことを確信したのです。

 

そして、最後に監督とワンダーウーマンの映画の中での主張です。これは劇中から例を挙げたいと思います。

はじめにワンダーウーマンとスティーブが毒ガスの設計図を持ってイギリスの議会に入り込むシーンです。ここで監督の性差別への反対の意がわかります。

その当時女性は参政権すらなかったため、勿論議会に入ることは断固道断です。さらにそこで意見をいうワンダーウーマンはもっと常識はずれなのです。やはり、議会にいたご老人たちはびっくりした顔で怒鳴るのです。

このようにこの映画では華やかな映像やアクション以外に、女性監督ならではの主張というものが物語を通じて汲み取ることができるのです。

 

 最後に

今作ワンダーウーマンは映画として圧倒的な映像美、美貌をスクリーンを通じて体感できるだけではなく、そこには現状の男女間の性差別に対しての異議を唱え、映画を通じて世の中を変えようと試みているのです。

それはワンダーウーマンというキャラクターが出来た起源にも紐付けられ、戦う女性のシンボルでもあるからです。

びぇ!

 

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Netflix映画『オクジャ』はなぜカンヌ映画祭から嫌われたのか?

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Netflix

こんちくわ!Shygonです!

あの世界三大映画祭のひとつカンヌ国際映画祭で物議を醸しだし、今後映画を作っていくにあたり、映画とどう向き合っていくべきなのか考えさせるキッカケになった映画があります。

 

オクジャ(Okja)

 

2017年に大手映画配信サービスNETFLIXにて配信され、あのカンヌ国際映画祭では様々な映画クリエーターに反発を買い、結果前から受賞はないと通告されるなど謎が多く、2017年度最大の問題作となっています。

ではなぜ本作オクジャがこんなにも注目され、世界の映画関係者から反感を買ってしまったのか。今回は映画オクジャとそこの陰に潜む映画業界の裏側を探っていきたいと思います。

 

ではカテゴリーに分けて、熱く語っていきたいと思います。

 

 オクジャってナンジャ?

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Netflix

2016年ポン・ジュノ監督が新作を撮るという情報が出ました。世界的に有名な彼の新作は期待されました。

ン・ジュノは韓国出身の監督で2003年日本でも話題になった「 殺人の追憶 」を封切りに韓国国内で知名度を高めていきました。これは本が原作ですが、結末を映画の中で変え、僕の中でこの作品はお気に入りのひとつです。

そして、その数年後新作「グエムル」を発表すると、韓国国内では観客動員数歴代一位を記録して、世界に名が知られる結果となりました。

前作「スノー・ピアサー」では全編英語作品をハリウッドで撮り、注目を集めました。個人的に「スノーピアサー」は僕のお気に入りではないのですが、とてもユニークな韓国を映し出し、興味を沸かせる監督の1人だと思っております。

 

本作「オクジャ」は路線的には「グエムル」に近い、モンスターパニック映画として新作を映画館ではなく、ネット配信サービス大手のNETFLIX で配信することが決定したのです。

彼の作品では、「JSA」,「渇き」で知られる常連のソン・ガンホという俳優が出ていなかったのが、残念でした。

 

そして、予算は50億と言われるほど大作で、あのブラッド・ピット率いる会社プランBも製作に携わっています。

これは僕個人の意見ですが、ブラッド・ピットは本当に才能のある方だと思います。なぜならプランBの携わる映画のほとんどがユニークで見て価値のある映画ばかりだからです。

例えば、2017年作品賞「バイス」「ムーンライト」,「それでも夜は明ける」など社会的メッセージの強く、芸術性に長ける作品がものすごく多いです。なので、映画を見る基準としてプランBが携わっている映画を見るというのもアリだと思います。

 カンヌとオクジャの関連性

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IBTimes UK

本作、実は作品自体が問題作と言う訳ではないのです。というより普通の良作なのです。さすが、製作がNETFLIXということもあってまともです。

 

問題はカンヌとオクジャのペアです。

例えると、水と油の関係で、両者単品で捉えると単なる映画や、映画祭に過ぎません。しかし、その両方が混じり合うと爆発するのです。

カンヌ映画祭では毎年、問題作が取り糺され、話題になります。僕は一個人として、問題作がメディアに取り上げられるのもカンヌ映画祭の魅力であり、斬新な映画のほとんどがココ、カンヌで初披露されます。

 

2016年カナダの若きホープ、グザヴィエ・ドラン監督の作品も問題作として話題になりました。毎年どれか一本が問題作となる中で今年はたまたま本作オクジャになっただけで、たまたま今年はかなりの大問題作だったのです。

 

ですが、カンヌ映画祭の仕組みを理解しない以上この騒動を知ることができません。カンヌ映画祭の仕組みについては以前にまとめたものがあるので、宜しければこちらをご覧下さい。

shygon.hatenablog.com

では、これからこの騒動の全容をお話します。

この問題は一言でいうと今後の映画製作について、技術の発展が可能にした新しい配信方法と伝統的な昔ながらなの配信方法の意見の相違が事態を大きくしました。そして、大手動画配信サービスを行うNETFLIXとAMAZONについても触れておこうと思います。

 

  • AMAZON: 自社でオリジナル作品を製作しますが、はじめに映画館で放映し、時間を置き、AMAZON Primeで配信します。
  • NETFLIX: 自社でオリジナル作品を製作し、それを映画館で放映するのではなく、はじめからネット配信してしまうのです。

 

映画館に従事する人達はネット動画配信サービスが人気になると映画館への客足が悪くなるため、当然それを好ましく思いません。

その議論が各地で行われている渦中に、NETFLIXは製作費50億の大作をカンヌにぶち込んできたのです。

カンヌ映画祭というのは世界で最大級であり、歴史ある映画祭なため、古風な考えを持った方や、舞台がフランスであるということなど、いろんな要素が重なったのです。その結果、カンヌの映画祭の関係者はNETFILXの斬新な方法にはっきりとNOと突きつけ、結果前から受賞はない、と断言されてしまったのです。

 

 Shygonの考える映画配信の未来

僕は一個人としてカンヌは新たな配信方法を頑なに拒否するのではなく、寛容に受け入れるべきだと思っております。

映画というものは技術の発展とともに良くも悪くも変わっていくものです。ここで映画の歴史というものに焦点を当てると、

 

1970年代に史上最悪のデカい壁に当たります。その一昔前のテレビの普及により映画界は大打撃を受けます。

その最中アメリカではベトナム戦争で人々の映画に対しての好みや映画自体に関心をあまり示さなくなってしまったのです。ですが、また盛り返し、いまも映画は人々の生活の中に確かに浸透しています。

このように時代に映画界というものは翻弄され続けていますが、様々な人達が逆行の中知恵を振り絞りなんとか乗り越えてきたのです。

今回のカンヌ映画祭の対応は理解はできますが、新たな斬新なアイディアは時間の問題で一般社会に必ず浸透します

なので、断固反対するのではなく、次のステップに進み、そのネット配信にどう対応していくのかを考えるべきだと思います

 

しかし、ここが面白いポイントです。本作「オクジャ」の監督ポン・ジュノはインタビューにてこんなことを話していました。

「オクジャ」を見るに当たって、なるべく大きいスクリーンで楽しんでほしいと言ったのです。

せめて、タブレット。スマホは嫌だとはっきり言っています。やはり一映画製作者として大きいスクリーンで映画を楽しんでほしいという思いはどんなひとでも思っていることなのです。

この事態をかなり深刻に捉えるのではなく、未来の映画製作への第一歩だと思うと荷が軽くなるかもしれませんね。 

びぇ!

 

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